国立公園における滞在体験の魅力向上先端モデル事業 中部山岳国立公園及び大山隠岐国立公園における利用拠点の選定について
2024 . 10 . 22
- 開催日・期間
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- 開催時間
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- 申込期限
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- 実施主体
- 環境省
環境省では、国立公園満喫プロジェクトの更なる展開として、「宿舎事業を中心とした国立公園利用拠点の面的魅力向上に向けた取組方針」(令和5年6月29日付け環境省報道発表)に基づき、令和5年8月に「国立公園における滞在体験の魅力向上のための先端モデル事業」の対象とする4つの国立公園を選定・公表し、各公園において地域の関係者等と連携しながら利用の高付加価値化に向けた基本構想の検討を行ってきました。
1.経緯
- 環境省では、平成28年より推進している国立公園満喫プロジェクトの更なる展開として、国立公園の美しい自然の中での感動体験を柱とした滞在型・高付加価値観光を推進することとし、令和5年より「宿舎事業を中心とした国立公園利用拠点の面的魅力向上検討会」において取組の進め方の検討を開始し、「宿舎事業を中心とした国立公園利用拠点の面的魅力向上に向けた取組方針」(令和5年6月29日環境省報道発表)として策定しました。
- 本取組方針に基づき、昨年8月に、国立公園における滞在体験の魅力向上のための先端モデル事業の対象とする4つの国立公園を選定・公表し、各公園において、地域の関係者等と連携しながら利用の高付加価値化に向けた基本構想の検討を進め、本年3月には十和田八幡平国立公園(十和田湖地域)の休屋・休平地区を、対象公園において集中的に魅力向上に取り組む「利用拠点」に選定したところです。
- 今般、新たに中部山岳国立公園(南部地域)の乗鞍岳・乗鞍高原・白骨温泉・さわんど温泉地区(長野県松本市・岐阜県高山市)及び大山隠岐国立公園(大山蒜山地域)の大山寺地区(鳥取県大山町)を利用拠点に選定しました。
- なお、利用拠点は、各地域での検討結果を基に、本取組方針に定められた利用拠点の選定の考え方及び専門委員会(非公開)の意見を踏まえ、環境省が選定するものです。
国立公園 | 利用拠点 |
十和田八幡平国立公園 | 休屋・休平地区 (令和6年3月 選定済) |
中部山岳国立公園 | 乗鞍岳・乗鞍高原・白骨温泉・さわんど温泉地区 (今回選定) |
大山隠岐国立公園 | 大山寺地区 (今回選定) |
やんばる国立公園 | 検討中 |
2.選定した利用拠点と選定理由
(1)中部山岳国立公園(南部地域)
【利用拠点名】
乗鞍岳・乗鞍高原・白骨温泉・さわんど温泉地区(長野県松本市・岐阜県高山市)
【概 要】
異なる個性(自然探勝、アクティビティ、温泉地、ゲート)を有する4つの地区を一体的な拠点と捉え、それぞれの地区の磨き上げとその相互作用によって高付加価値な滞在体験を提供する。
【選定理由】
①推進体制の構築状況
自治体、観光事業者、交通事業者など地域の関係者等が参画する「中部山岳国立公園南部地域利用推進協議会」において、基本構想案の検討が進み、また、利用拠点選定に係る地域の合意が得られており、関係自治体の積極的な参画・協力及び地域の気運醸成が認められる。
②国立公園としての滞在型・高付加価値観光推進のポテンシャル
民間事業者との対話(サウンディング)において地域資源の活用に関する提案や事業参画の可能性が示されており、基本構想の検討を通じて、利用の高付加価値化に向けた方向性が示されていると認められる。
(2)大山隠岐国立公園(大山蒜山地域)
【利用拠点名】
大山寺地区(鳥取県大山町)
【概 要】
ブナ林に代表される植生などの自然資源と、大神山神社や大山寺に代表される歴史・文化資源の相互作用により維持されてきた風致景観が残されており、大山寺参道エリア周辺を中心とした地区ならではの滞在拠点の確保、滞在型の体験の推進に重点的に取り組むことで、地区の魅力が十分に伝わる利用を推進する。
【選定理由】
①推進体制の構築状況
自治体、観光事業者、交通事業者など地域の関係者等が参画する「大山寺地域ワーキンググループ」を通じて基本構想案の検討に着手し、また取組推進に係る合意の取り交わしとして大山町と協定を締結済であり、関係自治体の積極的な参画・協力及び地域の気運醸成が認められる。
②国立公園としての滞在型・高付加価値観光推進のポテンシャル
地元自治体や関係事業者からのヒアリングや基本構想案の検討を通じて、面的な魅力向上に向けた方向性が整理されており、利用の高付加価値化に向けた方向性が示されていると認められる。
3.今後の予定
- 利用拠点が選定された3公園では、利用拠点を中心に、引き続き地域の関係者等と連携し、利用拠点マスタープラン等の策定、地域協働実施体制の構築、自然体験アクティビティとの連携、国立公園ならではの感動体験を提供する宿泊施設の誘致、保護と利用の好循環の仕組みづくり等の取組を進め、滞在体験の魅力向上を図ります。
- やんばる国立公園では、引き続き地域の関係者等と連携し、利用の高付加価値化に向けた基本構想の検討を進めるとともに、滞在型・高付加価値観光を進めるポテンシャル等の観点から実現可能性等を確認し、その結果を踏まえ、改めて利用拠点を選定する予定です。