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第53回ガンカモ類の生息調査(全国一斉調査)結果(速報)

2022 . 06 . 07

開催日・期間 開催日・期間
開催時間 開催時間
申込期限 申込期限
実施主体 実施主体
環境省
環境省

1.ガンカモ類の冬期の生息状況把握のため、各都道府県の協力の下、1970年から調査を実施しています。
2.今回の観察数(暫定値)は、ハクチョウ類約7万6千、ガン類約21万5千、カモ類約150万5千羽でした。
3.10年前の結果と比べ、ハクチョウ類は約30%増加、ガン類は約16%増加、カモ類は約1%減少していました。

■第53回調査の概要

・目的:国や自治体における野生動物保護管理行政(鳥獣の保護管理、希少種の保全、外来種・鳥インフルエンザ対策等)に効果的に活用されるよう、我が国のガンカモ類の冬期の生息状況を把握する。

・調査日:原則として2022年1月16日(日)を基準日とした前後1週間に実施。

・調査地:ガンカモ類の生息地となっている全国約8,800地点の湖沼等

(ハクチョウ類及びガン類については、原則として全生息地を対象、カモ類については、可能な限り多くの生息地を対象とした。)

・調査方法:上記調査期間中に、各都道府県において各調査地点に調査員を配置し、双眼鏡等を使用した目視により、ガンカモ類の個体数を種ごとにカウント。

・調査者数:ボランティアの調査員など約3,600人の協力を得て実施

・集計:各都道府県が実施した調査の結果を環境省が集計

■第53回調査結果の概要

 全地点のうち約6,300地点でガンカモ類が観察され、そのうちハクチョウ類は約610地点、ガン類は約140地点、カモ類は約6,200地点で観察されました。全国での観察数は、ハクチョウ類(4種)約7万6,000羽、ガン類(7種)約21万4,900羽、カモ類(30種)約150万5,000羽であり、これらの総数は約179万6,000羽でした(資料2、表1)。

(1) ハクチョウ類について

 ハクチョウ類の観察数は、10年前(2012年)と比較すると、約30%(約17,300羽)増加していました。過去20年間の調査結果の推移を見ると、2003年の約7万1,000羽から2006年には約8万1,500羽まで増加し、その後2012年には約5万8,600羽まで減少したものの、2012年以降はおおむね7万羽前後で推移しています(資料2、図1)。また、都道府県別に見ると、今期の調査では新潟県が約2万1,300羽、宮城県で約1万6,200羽、山形県で約10,400羽と観察数が多く、この3県で全国の観察数の約60%を占めていました(資料1)。

(2) ガン類について

 ガン類の観察数は、10年前と比較すると約16%(約2万8,900羽)増加していました。過去20年間の調査結果の推移を見ると、2020年までは増加傾向にありましたが、2021年は大きく減少し、2022年にはまた増加に転じました。2021年の観察数の減少は、2020年末からの寒波により、ガン類の主要な渡来地である東北地方の湖沼の凍結や積雪量の増加などにより、ガン類が分散して飛来し、過年度と比較して観察個体数が減少した可能性が考えられます(資料2、図2)。ガン類のうち、観察数の多い2種の個体数を前年と比較すると、ガン類の約91%を占めるマガンが約89%(約9万1,900羽)増加、約7%を占めるヒシクイが約126%(約8,800羽)増加していました。なお、特定外来生物に指定されているカナダガン(平成27年に国内根絶と報告)は、いずれの地域でも確認されませんでした。

(3) カモ類について

 カモ類の観察数は、10年前と比較すると約1%(約17万400羽)減少していました。過去20年間の調査結果の推移を見ると、2009年から減少傾向が見られた後、2014~2020年は160万羽程度が維持されていましたが、2021年は150万羽を下回り、2022年も150万羽程度となりました(資料2、図3)。また、観察数が10万羽を超えていた県は、茨城県(約14万7,900羽)、千葉県(約10万5,200羽)でした(資料1)。カモ類のうち観察数の多い上位6種の個体数を前年と比較すると、カルガモが約2%、コガモが約3%、オナガガモが約4%、スズガモが約6%減少し、マガモが約16%、ヒドリガモが約9%増加していました(資料2、表2及び図4)。

■その他

・今回の集計結果は暫定値であり、現在行っているデータ精査の結果を踏まえて8月頃を目途に確定値を取りまとめる予定です。本結果を利用される場合には、その点に御留意願います。

・令和3年度ガンカモ類の生息調査(令和4年(2022年)1月調査実施)の暫定値や、過去の確定値等のデータは、以下のウェブサイトから御覧いただけます。

<環境省生物多様性センター ガンカモ類の生息調査 調査成果物>

https://www.biodic.go.jp/gankamo/gankamo_top.html

添付資料

資料1 都道府県別の暫定値 [PDF 157 KB]
資料2 図表 [PDF 356 KB]

連絡先

環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性センター
代表 0555-72-6031
直通 0555-42-6033

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