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IPBES「生物多様性と生態系サービスに関する第二次地球規模アセスメント」の専門家公募について(3/14締切)

2025 . 02 . 25

開催日・期間 開催日・期間
開催時間 開催時間
申込期限 申込期限
2025年3月14日(金)必着
実施主体 実施主体
環境省
環境省

生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)「生物多様性及び生態系サービスに関する第二次地球規模アセスメント」報告書の執筆等を行う専門家及びフェローの募集が開始されました。

 

実施する評価(アセスメント)の概要

 IPBES「生物多様性及び生態系サービスに関する第二次地球規模アセスメント」(以下「第二次地球規模アセスメント」という。)は、2019年に公表された「生物多様性と生態系サービスに関する地球規模アセスメント」に続く、2回目の地球規模アセスメントにあたります。昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)の実施やモニタリングの進捗状況に関する初期の評価を行うとともに、先住民及び地域社会における知見の統合や、今後必要とされる追加的取組に関する知見の評価等を目的に、2025年から2028年にかけて実施される予定です。
 なお、本アセスメントの内容や方法論についてまとめられたスコーピング文書は、別添資料[PDF]をご参照ください。

専門家の役割・選出方法

 選出された専門家は、以下のいずれかの役割を果たすことが求められます。IPBES補助機関である学際的専門家パネル(MEP)※1、ビューロー※2等が、参加国政府、IPBESに関わる団体や機関による推薦を受けた応募者の中から、専門性、経験、学際性、地域・ジェンダー等に関して全体のバランスを考慮して、最適な専門家を選出します。(なお、フェローを除き、応募時に役割に関する希望を出すことはできません。)
 詳細は、「THE IPBES GUIDE ON THE PRODUCTION OF ASSESSMENTS CORE VERSION」(以下URL)をご参照ください。
 https://ipbes.net/sites/default/files/180719_ipbes_assessment_guide_report_hi-res.pdf

①共同議長(Assessment Co-chairs)
 評価報告書及び政策決定者向け要約(Summary for Policymakers: SPM)を監督する責任があります。評価報告書の一部を執筆することも可能です。関連分野においてシニアレベルであり、専門家との調整業務の経験があり、個人の業務時間の30%に相当する時間を本業務に貢献することが求められています。年間およそ4つの会合(海外出張含む)への出席が求められています。

②統括執筆責任者(Coordinating Lead Authors(CLA))
 評価報告書の章毎に配置され、執筆に加え、主執筆者・フェロー・協力執筆者(Contributing Authors(CA))と執筆内容を調整し、各章全体を監督する責任があります。また、各章からキーメッセージを抽出し、各章の要旨を執筆する作業の調整を行うとともに、SPMの執筆も行います。個人の業務時間の20%に相当する時間を本業務に貢献することが求められています。年間およそ3つの会合(海外出張含む)への出席が求められています。

③主執筆者(Lead Authors (LA))
 評価報告書のうち指定された箇所を、既存の優れた科学、技術及び社会経済的な情報に基づき執筆する責任があります。個人の業務時間の15%に相当する時間を本業務に貢献することが求められています。毎年開催される執筆者会合に出席し、積極的に議論に参加することが求められ、また毎年およそ1つのIPBES関連会合に招へいされる可能性があります。

④査読編集者(Review Editors(RE))
 評価報告書及びSPMのレビュープロセスにおいて、学際的専門家パネル(MEP)及び執筆者チームに対し、レビューコメントが適切に検討されているか、専門的用語の統一、文章の整合性が取れているか等について助言を行います。シニアレベルであり、自然科学又は社会科学の専門性を1つ以上有し、伝統的知識についても理解のある専門家である必要があります。

※1: 学際的専門家パネル(Multidisciplinary Expert Panel: MEP)
    IPBESの科学技術的補助機関で、国連の5地域区分から5名ずつ選出された計25名が、IPBESの作業の学術的側面で支援を行います。
※2: ビューロー(Bureau)
    IPBESの実施補助機関で、国連の5地域区分から2名ずつ選出され、議長(1名)、副議長(4名)、メンバー(5名)が、IPBESの運営全般を担います。

活動経費・謝金等の支給について

会合に出席する際の旅費や執筆その他の作業に必要となる経費は、原則として自己負担であり、謝金等も支給されません。

応募手順

 応募にあたり、日本政府による推薦を希望する方は、氏名・所属・連絡先を明記の上、2025年3月14日(金)(必着)までに、英文履歴書(応募時に用いる予定のもので、論文リストを含むもの。)を電子メールで下記連絡先まで御送付ください。その際、電子メールの内容が分かるよう、件名を「IPBES専門家推薦希望(氏名)」としてください。
 環境省は、IPBES事務局による公募情報(※)等に示されている基準により推薦の可否を決定し、2025年3月21日(金)までに御本人宛て通知いたします。なお、決定結果は非公表とさせていただきますので、あらかじめ御了承ください。

 ※IPBES事務局による公募情報のリンク
  https://www.ipbes.net/second-global-assessment/experts-nomination/notification

【環境省担当者連絡先】
  環境省 自然環境局 自然環境計画課 生物多様性戦略推進室
   電話:03-5521-8275
   E-mail:NBSAP@env.go.jp

 推薦可と通知された方は、2025年3月28日(金)までに、以下のIPBESウェブサイトのリンクから、所定の申請フォームに必要事項を御記入のうえ、履歴書等を添付して、各自御応募ください。
 https://www.ipbes.net/second-global-assessment/experts-application

 なお、申請フォームの「2 Nominating body」の項は以下のとおり御選択・御記入ください。
  Type of nominating body:Government
  Government nominator
  Government: Japan
  National focal point:Yusuke Saito, National focal point of Japan

応募・選考スケジュール

   2025年
   3月14日(金)
    日本政府による推薦を希望する個人から、環境省への応募締切
   3月21日(金)
    環境省から、日本政府による推薦可否の通知
   3月28日(金)
    IPBES事務局への応募〆切(日本政府による推薦の対象となった方のみ該当)

フェローの公募

 「第二次地球規模アセスメント」において、IPBESのフェローシッププログラムの一環として、フェロー(Fellow)の公募も行われています。
 フェローとは、キャリアの形成段階にある専門家で、35歳以下かつ学位取得後5~10年の経験を有することが目安とされています。役割としては、アセスメントの執筆作業について、統括執筆責任者や主執筆者と協力して執筆することが求められます。それに伴い、アセスメントプロセス理解のためのトレーニングを受けるとともに、専門家による指導を受けることになります。また、毎年開催される執筆者会合やトレーニング・ワークショップへの出席が期待されています。
 フェローとして選出されると、本アセスメントの執筆・著者会合に参画し経験を得ることができるほか、本アセスメント期間を通じて同アセスメントに携わる専門家から指導を受けられることとなっています。

 IPBESのフェローシッププログラムの詳細については、以下をご参照ください。
 https://www.ipbes.net/ipbes-fellowship-programme

 フェローへの応募にあたり、日本政府による推薦を希望する方は、上記2~5の応募手順及び応募・選考スケジュールに準じて、環境省担当官まで御連絡等をお願いいたします。その際、電子メールの内容が分かるよう、件名を「IPBESフェロー推薦希望(氏名)」としてください。
 また、環境省より、日本政府による推薦対象として通知された方は、2025年3月28日(金)までに、以下のIPBESウェブサイトのリンクから、所定の申請フォームに必要事項を御記入のうえ、履歴書等を添付して、各自御応募ください。
 https://www.ipbes.net/second-global-assessment/fellows-application

<参考>

●生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム
Intergovernmental science-policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services:IPBESイプベス
◆生物多様性と生態系サービスに関する動向を科学的に評価し、科学と政策のつながりを強化する政府間のプラットフォームとして2012年に設立された政府間組織
◆2025年1月1日現在、147カ国が参加
◆科学的評価、能力開発、知見生成、政策立案支援の4つの機能が活動の柱
◆これまでに以下の評価報告書とワークショップ報告書を作成
  ・ 生物多様性及び生態系サービスのシナリオとモデルの方法論に関する評価報告書
  ・ 花粉媒介者、花粉媒介及び食料生産に関するテーマ別評価報告書
  ・ 生物多様性及び生態系サービスに関する地域・準地域別評価報告書
  ・ 土地劣化と再生に関するテーマ別評価報告書
  ・ 生物多様性と生態系サービスに関する地球規模評価報告書
  ・ 生物多様性とパンデミックに関するワークショップ報告書
  ・ 生物多様性と気候変動に関するIPBES-IPCC合同ワークショップ報告書
  ・自然の多様な価値と価値評価の方法論に関する評価報告書
  ・ 野生種の持続可能な利用に関するテーマ別評価報告書
  ・侵略的外来種とその管理に関するテーマ別評価報告書
  ・ 生物多様性、水、食料及び健康の間の相互関係に関するテーマ別評価報告書(近日公表予定)
  ・ 生物多様性の損失の根本的要因、変革の決定要因及び生物多様性2050ビジョン達成のためのオプションに関するテーマ別評価報告書(近日公表予定)
◆参考情報
・ IPBES webサイト
  https://www.ipbes.net/
・環境省webサイト
  https://www.biodic.go.jp/biodiversity/about/ipbes/index.html

連絡先

環境省 自然環境局 自然環境計画課 生物多様性戦略推進室
直通:03-5521-8275

この記事に関するお問合せ・申込

お問い合わせ先
環境省 自然環境局 自然環境計画課 生物多様性戦略推進室
電話番号
03-5521-8275
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