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環境省

令和6年9月に発表された論文において新種として記載された、レイホクナガレホトケドジョウLefua nishimurai を、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成4年法律第75号。以下「種の保存法」という。)第5条第1項に基づく緊急指定種に指定する件について、本日公示しました。
 指定期間は、令和7年1月30日から令和10年1月29日までの3年間です。指定期間は、令和7年1月30日から令和10年1月29日までの3年間です。
 緊急指定種に指定されると個体の捕獲・損傷、販売(標本を含む。)などの行為が規制されます。

 

今回指定した緊急指定種の概要

【標準和名】レイホクナガレホトケドジョウ
【学名】Lefua nishimurai
【分布】福井県(九頭竜川流域の源流・上流域)
【概要】2024年9月に新種記載されたフクドジョウ科ホトケドジョウ属の1種。自然度の高い山間の細流に生息し、砂礫底を好む。近縁種のナガレホトケドジョウLefua torrentis及びトウカイナガレホトケドジョウLefua tokaiensisに似るが、眼窩径が小さいこと、背鰭及び尾鰭並びに尾鰭基底に黒色斑があること、全身に暗褐色の斑が散在すること等から区別できる。

【指定理由】
本種は、新種として発表されて間もなく、ホトケドジョウ類の中でも全身に暗褐色の斑が散在するなど特徴的な外見を有しており、一部の愛好家や事業者による捕獲圧が高まることが懸念される。現に、新種として発表された直後に高額での販売事例も確認されている。分布も福井県嶺北地域の限られた細流に局限されていることに加え、一部の生息地情報の詳細は論文中で明らかにされている。
以上により、過度な捕獲圧により絶滅するおそれがあることから、緊急的に個体の捕獲や販売等を規制するために、緊急指定種として指定を行うもの。

(参考文献)
Katayama, Y. and Sawada, N. 2024. Integrative taxonomy revealed a new species of Lefua (Teleostei, Nemacheilidae) from Fukui Prefecture,Japan. Evolutionary Systematics, 8(2): 247–260.

 

種の保存法に基づく緊急指定種制度の概要

・ 緊急指定種は、種の保存法第5条第1項に基づき、環境大臣が指定するもの。
・ 特にその保存を緊急に図る必要があると認められる種について、生きている個体の捕獲又は採取・損傷、個体等(標本を含む。)の販売・譲渡し、陳列等を禁止する緊急的な措置。
・ 指定の期間は、3年が限度となる。
・ 緊急指定後は、調査や研究等による生物学的知見を集積し、国内希少野生動植物種への指定の要否を検討する。
 
(参考)
  絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成4年法律第75号)(抄)
   (緊急指定種)
  第五条 環境大臣は、国内希少野生動植物種及び国際希少野生動植物種以外の野生動植物の種の保存を特に緊急に図る必要があると認めるときは、その種を緊急指定種として指定することができる。
  2  環境大臣は、前項の規定による指定(以下この条において「指定」という。)をしようとするときは、あらかじめ関係行政機関の長に協議しなければならない。
  3  指定の期間は、3年を超えてはならない。
  4  環境大臣は、指定をするときは、その旨及び指定に係る野生動植物の種を官報で公示しなければならない。
  5  指定は、前項の規定による公示の日の翌々日からその効力を生ずる。
  6  環境大臣は、指定の必要がなくなったと認めるときは、指定を解除しなければならない。
  7  第二項、第四項及び第五項の規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。この場合において、第五項中「前項の規定による公示の日の翌々日から」とあるのは、「第七項において準用する前項の規定による公示によって」と読み替えるものとする。

連絡先

環境省 自然環境局 野生生物課 希少種保全推進室
直通:03-5521-8353

 

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