2013年度自然体験活動リーダー養成講座
【開 催 日】2013年5月25〜26日、6月8〜9日
【主 催】NPO法人これからの学びネットワーク
> http://koremana.net/
◆主催団体概要
”参加体験型”の学びの場を企画運営することを通じて、これからの”人づくり”を促進するために構成された団体。様々なセクターと協働しながら主催事業・委託事業等を企画運営している。
まずは自分が体験してみる→企画づくり
<第1回目:5月25日~26日>
会場は広島県北広島町にある古民家「土居田屋」。そこに約30名の参加者が集まりました。スタッフ紹介などのオリエンテーションの後は、緊張をほぐし参加者同士が打ち解けあうためのアイスブレイクからスタートです。体を動かしたり、ゲームを通してお互いの名前を覚えたりして少々リラックスしたところで昼食タイム。
午後からは、自然体験リーダーになる前にまずは自ら「体験」することが大切、ということで、テント設置、火起こし、野外料理を講師の指導のもと行いました。新聞や着火剤などは使わずに草木とマッチのみで行う火起こしは初めての人も多く、苦戦していたものの最後にはなんとか、火をつけることができました。起こした火を使い、ダッチオーブン料理を作って食べて、1日目が終了しました。
翌日は、身近な自然を使った自然体験プログラムを体験。草笛やチーム対抗石積み合戦など大いに盛り上がりました。「体験的な手法を使えば、大人でも子どもでも誰を対象にしてもできる」「ちょっとした自然でも遊べることがわかった」などの感想を話し合った後、いよいよチームに分かれて企画づくり!「5~10分でできて、10人前後を対象」という与件が与えられ、「タイトル、内容、やると起こること」をチームごとに考えました。土居田屋周辺を歩きながら、実施する場所を探して内容を話し合います。なんとかそれぞれのチームでまとめたものを全体で発表して、1回目の研修は終了しました。どのチームの企画も面白そうで次回への意欲が高まりました!
やってみる→練り直し→またやってみる
<第2回目:6月8日~9日>
再び、古民家「土居田屋」が会場です。古民家のぬくもりあふれる雰囲気が参加者のやる気を引き出します。最初に、「青少年教育の理解」「学校教育と体験活動」について講義を受けました。どうして自然体験って必要なの?今の子どもたちはどんな状況なのか?ここでも一方通行で教えるのではなく、それぞれが考え、参加者同士意見を交換し合う双方向の学びを大切に進められました。
その後、野外へ出て実際の現場を歩きながら「安全管理ワーク」を行いました。外的リスク(火、へび、車など)、内的リスク(疲労、空腹、競争心など)を洗い出し、主催者側がリスクコントロールの視点を持つ重要性を確認しました。
翌日は、第一回目にチームごとに企画した自然体験プログラムを他の参加者に向けて実施。体験してみてどうだったかを参加者からフィードバックをもらい、その反省を踏まえて企画を練り直し、再度プログラムを実施しました。
全プログラムが終わり土居田屋へ戻って全員が円になって座り、それぞれの思いや感想をシェアしました。「遊びの中に学びがあった」「得たことを実践の場で使っていきたい」などの声が聞かれ、満足度の高い研修になったようです。ここで学んだことをそれぞれの現場へ持ち帰り、自然体験活動を広めていってくれることでしょう。
◆この講座のここがポイント
①体験型
参加者が体験、そこからの「気づき」を大切にしている。
②実践力
企画を考え、実際にやってみる→練り直してもう1回やってみる。
③地域の中で学ぶ
古民家を会場に行い、地域の人と挨拶を交わしたりと和やかな雰囲気。
◆講座を実施してみて
今回の講座は2つの目標のもと実施しました。①北広島町、土居田屋周辺のフィールドを使って体験活動を指導できる人を育てること、②「青少年自然の家」などの施設ではなく、中山間地域の家や身近にある自然環境を使って、自然体験を行うノウハウを蓄積すること。目標はおおむね達成できたと思います。
今回、大学生や地域で実際に活動している人など様々な属性の参加者が集い、お互いが刺激しあって質の高いプログラムが生まれたのは大変良かったです。今後も土居田屋周辺で活動している方や住民の方と協力して活動していきたいです。
(主催者:NPO法人これからの学びネットワーク理事 河野宏樹氏より)
この記事の発信者
EPOちゅうごく 編集部(へんしゅうぶ)
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