取組紹介

エリア 鳥取県

【共催事業報告】自治体向け情報交換会

主体
テーマ
方法

地域からのグリーン社会の実現に向けたステークホルダー連携促進事業の一環で、鳥取県北栄町環境エネルギー課と協力し、「ほくえい未来トーク」を開催しました。

【第1回ほくえい未来トーク】

~あなたの家のゼロカーボン~

北栄町地球温暖化対策実行計画の区域施策編を策定し実行していくために、ステップ1(勉強会)では、講師から脱炭素の基本をレクチャーすると共に、北栄町の課題について提起しました。
ステップ2では、これまでの北栄町の施策や再生可能エネルギー・省エネの取組を紹介し、うちエコ診断ツールを活用して家庭におけるエネルギー使用量や脱炭素ロードマップ達成に向けた課題を見える化しました。
また、家庭できる再エネ・省エネ及び北栄町らしい再エネ・省エネについて意見出しを行いました。

・開催日時:令和5年11月12日(日)13:30~15:30
・開催場所:北栄町大栄農村環境改善センター(鳥取県東伯郡北栄町)
・参加者:7名(事業者、農家、一般、高校生)

<講 師>
○平田裕之氏/一般社団法人地球温暖化防止全国ネット 事務局長

<内 容>
「おさえておきたい北栄町脱炭素の基本」
北栄町環境エネルギー課の手嶋仁美氏
○本事業の経緯となるこれまでの町施策として、2050年北栄町脱炭素ロードマップ及び第二次北栄町環境基本計画(地球温暖化対策実行計画「区域施策編」)の説明
「脱炭素地域づくりの取組紹介」
株式会社エナテクスの福井利明氏
○北栄町における再エネ・省エネの方法について
「私の脱炭素を探究しよう」
○探究活動のトレーニングとして、地球温暖化のクイズやSDGs入試問題を解きながら、脱炭素地域づくりで目指す複合的な成果の視点を養いました。

<平田氏の助言>
立場が違うと物事の見方が異なります。グループでは女性の就業率について話題も出ました。その人達が脱炭素に向かうようなシナリオが描けないか、女性に動いてもらうためには誰に伝えればよいのか、どこを動かすために何をすれば玉突きを生み出せるのか、と考えていきましょう。
無理して我慢してということはもう変えて、同じ立場や同じ世代だと同じ話になりがちなので、色んな人と作戦会議をしていく必要があります。

<総 括>
昨年度に策定支援した2050年北栄町脱炭素ロードマップの第一歩として、ユースを含む多様な立場の町民に対し、ゼロカーボンの理解や関心を広げることができました。

【第2回ほくえい未来トーク】

~みんなでいっしょにゼロカーボン~

北栄町地球温暖化対策実行計画の区域施策編を策定し実行していくために、ステップ3では、講師から市民主体の地域づくりや再生可能エネルギーの実情について情報を提供し、脱炭素地域づくりの視点を養いました。
また、2050年北栄町脱炭素ロードマップに向けた4つの課題「住宅・建物の老朽化」「電気自動車の普及」「太陽光発電」「専門人材集団の育成」について、The SDGs Action Cardgame「X(クロス)」を活用して課題解決のためのアイデアを出し合いました。

・開催日時:令和5年11月25日(土)13:30~15:30
・開催場所:北栄町大栄農村環境改善センター(鳥取県東伯郡北栄町)
・参加者:計8名(事業者、農家、NPO、一般、大学生、高校生)

<講 師>
○寺坂順子氏/公益財団法人とっとり県民活動活性化センター 次長
○高橋泰郎氏/株式会社エナテクス エコソリューション事業部 部長

<内 容>
「第1回の振り返り」

○第1回にて参加者から出た質問(太陽光発電の実情や収益について)に関して、株式会社エナテクスの高橋泰郎氏から太陽光発電の実情について情報提供
「脱炭素地域づくりを描こう」
①自助・共助・公助の視点からの脱炭素地域づくり
②市民主体の地域づくり
(公益財団法人とっとり県民活動活性化センターの寺坂純子氏)
「脱炭素地域づくりの課題抽出」
(北栄町環境エネルギー課の手嶋仁美氏)
○2050年北栄町脱炭素ロードマップの概要を説明すると共に、実行していく上での4つの課題「課題1.住宅・建物の老朽化(省エネ改修への意欲、建て直し・新築件数)」「課題2.電気自動車の普及(車種 (軽トラ・軽バン)、充電インフラ)」「課題3.太陽光発電(建物の設置強度・使用見込、野立てできる土地)」「課題4.専門人材集団の育成(北栄町の再生可能エネルギーを理解し、暮らしを豊かにする方策を考え、町や議員を説得し市民と共感しあえる)」を提起
「脱炭素地域づくりを実現しよう」
○脱炭素地域づくりの課題解決のアイデア出し
The SDGs Action Cardgame X(クロス)を活用して、2050年北栄町脱炭素ロードマップに向けた4つの課題について、グループで課題解決のアイデアを出し合い、次年度以降に実行していきたいアイデアに投票

<参加者の感想>
○農地への太陽光はハードルが高いので、そこに家を建てて宅地に太陽光を設置すればよいというアイデアを思いついた。
○今回の経験で色んな意見を耳にして視野が広がったので活用していきたい。
○普段は学校で学んだ知識を活かすことが求められるが、今日はたくさん意見交換して初めて知ることが多かった。また参加したいです。

<総 括>
北栄町内外の関係機関に登壇いただき、市民主体の地域づくりや再生可能エネルギーの実情について情報提供し、脱炭素地域づくりの視点を養うことができました。

2050年北栄町脱炭素ロードマップに向けた4つの課題「住宅・建物の老朽化」「電気自動車の普及」「太陽光発電」「専門人材集団の育成」について、問題解決のアイデアを出し合い、第2次北栄町環境基本計画区域施策編の策定に貢献できました。

今後は策定した計画を実行していくために、「機運づくり」「タネ撒き」「人材発掘」「体制づくり」の成果を積み上げていくことと共に、具体的なアクションや連携に繋げていきたい。

【第3回ほくえい未来トーク2023】

~みんなでやってるゼロカーボン~

脱炭素ロードマップの達成に向けた1年目を町全体で振り返るために、北栄町内で実施された環境CFO、妻波公民館DIY断熱ワークショップ、ほくえい未来トーク2023、脱炭素ロードブック制作プロジェクト(ESD学び合いプロジェクト)の取組を発表しました。

また、藤野氏から脱炭素に係る最新情報や参考事例等について提供いただくと共に、今年度の取組に対する講評や今後の脱炭素地域づくりに向けたアドバイスをいただきました。

・開催日時:令和6年3月9日(土)13:30~15:30
・開催場所:北栄町大栄農村環境改善センター(鳥取県東伯郡北栄町)
・参加者:計7名(事業者、農家、一般、高校生)

<講 師>
アドバイザー
○藤野純一氏/公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES) プログラムディレクター
取組発表
○梶谷勝弘氏(妻波自治会 会長)
○山田陽果氏(北栄町環境CFO、鳥取中央育英高等学校)

<内 容>
「おさらいゼロカーボン」

公益財団法人地球環境戦略研究機関の藤野純一氏
○ドバイで開催されたCOP28や2050年に向けた発電電力の構成、異常気象の現状等の世界の潮流から、日本各地の脱炭素地域づくりの取組事例について話題提供
「脱炭素ロードブックの第一歩」
○今年度に北栄町内で脱炭素に取り組んだ「環境CFO(高校生)」「妻波公民館断熱DIYワークショップ(自治会)」「ほくえい未来トーク2023(役場)」「脱炭素ロードブック制作プロジェクト(EPOちゅうごく・中国地方ESDセンター)」の活動を報告発表しました。
「ぺちゃくちゃタイム」
(北栄町環境エネルギー課の手嶋仁美氏)
○参加者がグループでお互いの自己紹介や参加してみての感想を話し合うと共に、各グループの意見を全体で共有しました。
また、アドバイザーの藤野氏から、北栄町の取組についての講評や来年度に向けた助言をいただきました。

<総 括>
昨年度に脱炭素ロードマップ策定支援をした実績から、自治体との連携を核として、第6期に実施した「SDGsビジネスセレクトブック制作プロジェクト」及び「ローカルSDGsの担い手育成プログラム」のノウハウを活かしながら、「ESD×気候変動教育」をテーマとした学び合いプロジェクトを企画しました。

計3回の学び合いの実施(勉強会、取材活動)を通して、延べ49名の参加者及び関係者(北栄町職員)の皆様の人材育成を図ることができました。

<関係者からの事業評価>
~杉本裕史氏/北栄町環境エネルギー課 課長 より~

脱炭素に関する専門的な知識、脱炭素に関わる国機関、活動団地等のネットワーク、住民啓発のノウハウなどに精通されているおかげで、脱炭素ロードブックや地球温暖化対策実行計画(区域施策編)の策定に対して、ワークショップ等に参加した町民、事業者の方がわかりやすく、身近な問題として捉えながら関わることができました。また、鳥取県内の町民活動を支援する団体とも知り合うことができ、今後継続的な取り組みを進める上でプラスとなりました。

この記事の発信者

松原裕樹(まつばら ひろき)

事務局長

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