取組紹介

エリア 広島県

【主催事業報告】企業・民間団体・行政がつながる情報交換会 ~生物多様性保全と暮らしと地域経済の循環を考える~

主体
テーマ
方法

企業・民間団体・行政がつながる情報交換会
~生物多様性保全と暮らしと地域経済の循環を考える~

2024年1月18日(木)広島市内で、「企業・民間団体・行政がつながる情報交換会
~生物多様性保全と暮らしと地域経済の循環を考える~」を開催しました。

2021 年の G7 サミットにおいて、G7 各国は自国での 30by30 目標(2030 年までに陸と海の 30%以上を保全し、生物多様性を回復させる)を約束し、2022 年の生物多様性条約締約国会議(COP15)で国際目標として採択されました。目標達成のため、保護地域以外で生物多様性保全に資する地域(OECM)を保全するとともに、OECM を増やすための政策(30by30 アライアンスや自然共生サイト等)が日本でも進められています。

その背景もあり、本情報交換会は、生物多様性保全につながる取り組みを前進させるための情報(環境省の施策の最新情報等)やアイデア、ノウハウを話題提供者・参加者同士で共有し、多様な属性の方が集まり、横のつながりを作ることで、生物多様性に関わる今後の協働につながれば、という思いから企画を進めていきました。

当日は、NPO/NGO・市民団体、行政、企業・事業者24名が集まりました。


日時:2024年1月18日(木)13:30-16:00
※ 閉会後30分は参加者同士やパネリストの交流時間
場所:AxEL(アクセル)イベントルーム
(広島県広島市中区大手町 1-1-20 相生橋ビル7階)

対象:企業、民間団体(NPO等)、行政機関

≪企業≫
・TNFDを見据え、生物多様性保全に係る取組や、環境省の施策について情報収集したい方
・TNFDを見据え、生物多様性保全に係る取組を実施・発展させるため、他の企業・民間団体・行政などの多様な属性の方とつながりたい方
≪民間団体(NPO 等)≫
・生物多様性保全に係る他の組織の取組や、環境省の施策について情報収集したい方
・企業や行政等の異なる属性の方とつながり、今後の生物多様性保全に係る協働につなげたい方
≪行政機関≫
・生物多様性保全に係る、環境省や地方自治体の戦略・施策等について情報収集したい方
・生物多様性保全に係る施策を検討したい方、企業や民間団体等の異なる属性の方とつながりたい方
≪企業、民間団体、行政≫
・環境省の 30by30 アライアンス、自然共生サイト等の施策の担当者とつながりたい方
・30by30 アライアンスや自然共生サイト等の施策について知りたい方、活用方法を見出したい方

参加者:24名(NPO/NGO・市民団体7名、行政4名 、企業・事業者12名、教育機関1名)

登壇者:
<生物多様性保全に取り組む企業、民間団体、行政>
≪企 業≫
・南雲 裕司 氏/アサヒグループジャパン株式会社コーポレートコミュニケーション戦略部 プロデューサー
≪民間団体(NPO)≫
・本宮 宏美 氏/特定非営利活動法人三段峡-太田川流域研究会(さんけん) 事務局長
≪行政(自治体)≫
・原 竜也 氏/北広島町教育委員会生涯学習課「芸北 高原の自然館」 会計年度任用職員
<生物多様性保全に係る環境省の施策等の情報共有>
・秀田 智彦 氏/環境省中国四国地方環境事務所 生物多様性保全企画官
<ファシリテーター>
・尾山 優子 氏/一般社団法人環境パートナーシップ会議(EPC) 事務局長

主催:中国環境パートナーシップオフィス(EPOちゅうごく)


● 開会、挨拶、オリエンテーション

中国四国地方環境事務所 古賀所長より、簡単に今年度の関連施策の説明や、今日の流れについて説明があり、「今日の企画を機に、理解が深まり、参加者同士の協働や連携が生まれると嬉しい」という言葉で情報交換会は開会しました。

● セッション1「パネリストによる事例発表・情報共有」

<生物多様性保全に係る環境省の施策等の情報共有>
秀田 智彦 氏/環境省中国四国地方環境事務所 生物多様性保全企画官

2030年までに陸と海の30%以上を保全する世界目標である「30 by 30」や、2010に日本で誕生した、保護地域以外で生物多様性保全に資する地域「OECM」、民間の取り組み等によって生物多様性の保全が図られている「自然共生サイト」の認定等、生物多様性保全に係る環境省の施策等の情報共有をいただきました。

最後には「自らの事業を永続的にするために、事業と生物多様性とのつながりを考えていただければ」というコメントもいただきました。

≪行政(自治体)≫
原 竜也 氏/北広島町教育委員会生涯学習課「芸北 高原の自然館」 会計年度任用職員

自然豊かな北広島町の生態系や、生物多様性の危機、そこから、なぜ町が生物多様性保全に取り組む必要があるのか等、北広島町の取り組みと今後の展開についてお話いただきました。

「北広島町ゼロカーボンタウンの実現に向け、根底には生物多様性がある」とご説明いただきました。「生物多様性きたひろ戦略」には、生物多様性の恵みが北広島町にどんな影響を与えているか丁寧に書かれています。また、生物多様性の指標の一つとして「ささゆりが咲くようなそれが復活するような街づくり」を掲げられているそうです。

≪民間団体(NPO)≫
本宮 宏美 氏/特定非営利活動法人三段峡-太田川流域研究会(さんけん) 事務局長

「100年前からあるこの三段峡の景色を、100年度の子どもたちにも届けたい」という思いから、三段峡が好きな仲間たちと楽しく学びあいながら、体験を通して自然の価値を共有し楽しく自然を体感できる各種プログラムの提供や調査、自然の整備等の活動についてお伺いしました。また、この活動はさんけんだけでなく、企業や団体等、様々な仲間たちと協働・連携し、この景色を守っており、生物多様性保全活動に係る多様な主体と活発に連携されています。

≪企業≫
南雲 裕司 氏/アサヒグループジャパン株式会社コーポレートコミュニケーション戦略部 プロデューサー

アサヒグループが掲げる、マテリアリティ5つの中の「環境」は代表的な会社の取り組みのひとつとのことで、「自然共生サイト」に認定されているアサヒの森について中心にお話いただきました。第二次世界大戦の影響でコルク不足に備え、現在の「アサヒの森」を購入されて以来、80年以上に渡り社員の手で森を守り続けており、適切な森林管理をされた国際的認証「FSC認証」を取得することで、国立競技場の屋根に木材が使用されたそうです。また、国内ビール工場での水使用量の削減と、森の管理面積を拡大し、ビール工場で使用する水と同量の水を水涵養量でまかなっているそうです。「なんとか森の価値を発信したい」という思いから、自然共生サイトの正式認定につながったとお話いただきました。

● セッション2「パネルディスカッション」

このセッションでは、尾山 優子 氏(一般社団法人環境パートナーシップ会議(EPC) 事務局長)の進行により、それぞれの登壇者に質問をしながら進めていきました。

秀田 氏

「自然共生サイト」について、現在法制化することを考えており、この3月に法案を提出する予定としており、法律として位置づけることで予算がとりやすくなる予定。それが結果30 by 30につながるかと思う。

 

原 氏

北広島の今後の戦略については、現在の取り組みが、継続しているが拡がっているのか、狭まっているのか、評価しないといけないが、生物多様性をどう価値として評価にしていくべきが難しさを感じている。、教員や地域の人ローカルの人等、キーパーソンの必要性を感じている

 

本宮 氏

これからの先は、広島県いち過疎化の進んでいる町。観光資源としながら経済もまわしていきたいと考えている。

 

南雲 氏

アサヒの森の認知度は広島県内で20%であった。発信することで取り組みを促進させていきたいと考えている。

 

● セッション3「参加型グループディスカッション」

グループごとに、今日の登壇者のお話を受け、意見交換を行いました。

“なにかしないといけないのは分かる。参加するボランティア以外で何かないか。このようなことができますよ、という何か選択肢がほしい”

“普段行政の中で働いているので、今回企業の方と意見交換をする機会があったので、異なる考え方が聞けてよかった”

等活発に意見交換がなされていました。

最後に…

秀田 氏から、
「企業がよくなることで取り巻く環境も良くなっていくので、まずは自社が生物多様性とどのような関係があるかひも解いていくことが大切」とコメントがありました。

 

終了後のアンケートより、以下のコメントをいただきました!

☆本日はありがとうございました。今日のような実効性、参考になるイベントは企業として助かります。

☆パネリストの方もおっしゃっていましたが、自ら解決できない課題は、他者と協力して取り組むことが大切だということに、とても共感できました。

☆実績のある、企業団体の具体的なお話を聞けて大変参考になった。自然共生サイトの手続きを進めたい。

☆今回の参加者の方々と何か共創できることを考えたい。

☆登壇者から貴重なお話が聞けた。町内の小さな地域、住民に注目していきたい。

 

登壇者、参加者の皆さまのコメントを受けて、次年度は更にステップアップして自然資本の活用事業に関わる場づくりを企画して参りますので、乞うご期待!!

以上

この記事の発信者

沖本晴香(おきもと はるか)

コーディネーター EPO歴 2年目

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