取組紹介

エリア 鳥取県

【主催事業報告】地域のサステナビリティを重視した自然資源のワイズユース(賢い利用)をシェアする情報交換会

主体
テーマ
方法

地域のサステナビリティを重視した自然資源のワイズユース(賢い利用)をシェアする情報交換会

【日  時】令和3年10月25日(月)13:30~16:00
【場  所】クリエイティブスペース「TORICO」/オンライン会議併用
【参  加  者】30名
【主  催】環境省中国環境パートナーシップオフィス(EPOちゅうごく)
【内  容】

《事例発表者》 

    • ワーケーション・コンソーシアム・ジャパン(WCJ)共同代表 相馬功 

《コーディネーター》 

    • 公益財団法人中国地域創造研究センタ一 主席研究員 吉原俊朗

【次第】

13:30-  開会挨拶、オリエンテーション、ワイズユースについて
13:45-  基調講演・事例発表
「SDGs×ワーケーション」
ワーケーション・コンソーシアム・ジャパン 相馬 功

14:00-  事例発表
「湯来町でのアドベンチャーツーリズムについて」
特定非営利活動法人湯来観光地域づくり公社 理事長 佐藤 亮太

14:20-  事例発表
「~自然を核とする新しいSDGs価値の共創~森林療法とワーケーション」
特定非営利活動法人エコロジーオンライン 理事長 上岡 裕

14:30-  事例発表
「環境テーマからのワーケーション活用~地域・課題を資源にする」
鳥取県関係人口推進室長(観光庁「新たな旅のスタイル」促進事業アドバイザー)岡本圭司

14:45-  情報提供
「クリエイティブスペースTORICO概要紹介」
アマゾンラテルナ鳥取大山オフィス代表 貝本 正紀

14:55-  休憩
15:00-  情報交換
16:00   閉会 

 

<企画の目標

全国や中国地方での身近な具体的な事例を通じて地域自然資源のワイズユースの考え方を共有し、学び合う場を設けることで、活用の面から地域自然資源を捉え、こうした持続可能な地域づくりを参考にした取り組みが今後中国地方において増えていくきっかけとする。

<企画の内容

13:30-  主催者挨拶
   尾上武広氏/中国四国地方環境事務所 広島事務所長

             オリエンテーション、ワイズユースについて
   岡本泰志/ EPOちゅうごく 

  • 情報交換開催に先立ち、開催趣旨、主催団体の紹介や、プログラムの流れについて説明しました。また、広島事務所 尾上所長が主催者あいさつを行いました。さらに、導入として本プログラムのキーワードであるワイズユースの考え方の説明やその背景にある問題意識、また具体的事例としてのワーケーションやアドベンチャーツーリズムといった内容や各発表者の位置付けについて共有しました。

13:45-  基調講演・事例発表
   相馬 功氏/ワーケーション・コンソーシアム・ジャパン(WCJ) 共同代表

  • 基調講演として、ワーケーションの概要、全国での取り組みについて相馬氏よりお話をいただきました。ワイズユースの一形態としてのワーケーションについて、その概要や広がりの背景にある社会環境、現在の市場ニーズと全国での取り組み事例の紹介がありました。
    特に、首都圏の複業を志向する人材と地方で地域課題解決に取り組む担い手を探す自治体とのニーズがマッチングする一方で、大企業は内部環境が整っておらず動きが重いことが紹介されました。さらに、地域課題を接点にした首都圏の人材と地方のマッチングにおいて、そこを仲立ちするコーディネーターが重要であることが指摘されました。

14:00-  事例発表
   佐藤 亮太氏/特定非営利活動法人湯来観光地域づくり公社 理事長

  • ワイズユースの中国地方での具体的事例として、広島市湯来町におけるアドベンチャーツーリズムの取り組みについて、佐藤氏より発表がありました。
    中国山地に囲まれた典型的な中山間地域の湯来町という地域が抱える課題や豊かな水資源などを紹介した後、アドベンチャーツーリズムの説明とそれをどのようなプロセスで地域に導入していったのかについて、映像や数字を交えて説明されました。
    特に、地域が持続的であるための雇用の創出や、水資源を守るためのコストを賄い持続可能な形にするためにもこの事業が必要であったことなど、地域のサステナビリティを重視した事業づくりであることが説明されました。

14:20-  事例発表
   上岡 裕氏/特定非営利活動法人エコロジーオンライン 理事長

  • 中国地方以外の全国での取り組み事例として、宮城県仙台市、栃木県佐野市における地域課題解決型ワーケーションの事例について、上岡氏より発表がありました。
    宮城県仙台市の温泉地での森林療法をテーマにしたワーケーションプログラムについては、現在企業が注目しているワーケーションのテーマとして、SDGsや人材開発と並びメンタルヘルスがあることに触れ、宮城県の山間地域の温泉地において、地域自然資源の森林や温泉を活かしたワーケーションとしてのメンタルヘルスプログラムの開発について説明がありました。また、その効果を見える化するために、大学と連携を行い実証プロセスを組んでいることなどが説明されました。
    栃木県佐野市においては、人の手が入らなくなった「地域の課題」ともいえる森林を、首都圏など外部からの人の関わりにより解決していくプログラムとすることで、人の手が入り、課題が改善されていくプロセスが共有されました。

14:30-  事例発表
   岡本 圭司氏/鳥取県関係人口推進室長(観光庁「新たな旅のスタイル」促進事業アドバイザー)

  • ワーケーションを戦略的に取り組む鳥取県での取り組みについて、事業者視点ではなく、支援推進する県の視点から岡本氏よりお話をいただきました。
    暮らし方や働き方などコロナ禍でますます変化していっている新たなライフスタイルなどのニーズ動向を踏まえ、関係人口づくり戦略に紐づけながらわーケーションの取り組みの説明がありました。鳥取県の取り組みを例にしながら、継続的な関係性づくりのためにも地域と外とを結びつける地域コーディネーターや中間支援団体の重要性についての指摘がありました。

13:30-  情報提供
   貝本 正紀氏/アマゾンラテルナ 鳥取大山オフィス代表

  • 鳥取県のワーケーションの取り組みの具体的な事例として、鳥取県のワーケーション拠点であり、本情報交換会の現地会場となったクリエイティブスペースTORICOについて、責任者の貝本氏からお話を伺いました。TORICOの基本機能や役割などを実例とともに紹介いただきながら、ワーケーションを受け入れる地域として、いかにその土地の日常にあるものを活かしながら、アレンジすることでその土地ならではの体験を提供できるかなど、プログラムづくりや地域コーディネーターの重要性について触れられました。

15:00-  情報交換

 後半は、参加者から感想や質問を受けながら回答者や事例発表者が回答・コメントするといった形式で、情報交換を実施しました。 

  • ワーケーションやアドベンチャーツーリズムといった具体的な事例の深堀だけでなく、
    ①地域側のコーディネーターに求められる、プロジェクトをデザインする力や地域や自然をガイドするスキルなどの人材要件、
    ②雇用するために必要な収益やそのためのプログラム料金
    ③インタープリテーションと呼ばれるような介在することによるプログラム価値の高め方
    など、多様なテーマに対して体系的な整理と参加者や発表者の持つ多様な視点と具体的な知恵や知識を上手く引き出しながら話し合いを進めました。

16:00-  閉会

 

この記事の発信者

EPOちゅうごく 編集部(へんしゅうぶ)

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