ESD継続的運用に向けた岡山セミナー
絵本活用講座『みんな仲良く ずーっとずーっと』
平成26年11月に開催されたESDに関するユネスコ世界会議を受けて、ESDの精神を定着し展開するためのセミナーとして、岡山ESDプロジェクト推進事業の一環で製作された『みんなで仲良くず~っとず~っと』の絵本(この絵本の特長は文字がないこと。岡山市内の小学校、公民館、図書館などに配布済み)を使って、運用方法の模索や、どのように展開していけるかの事例を紹介しながら、この絵本を活用する場を創設していこうと考えるセミナーを開催しました。
【日 時】平成26年12月7日(日)13:30~16:00
【場 所】岡山国際交流センター 地下:レセプションホール(岡山市北区奉還町2丁目2-1)
【講 師】三宅直生 (岡山環境カウンセラー協会会長代理)
【実施内容】
35年間高校教員をなさった後、現在公民館の館長となり、地域に根ざした活動を行いたいと考え、絵本を作りました。この絵本をどう活用するかが課題であり、キーワードは、平和、健康、幸せ、思いやり、公正として、本日皆さまと一緒に活用方法を考えたい。世界規模では人口急増、日本は人口減少、介護予防で絵本が使えれば、職場教育でも使えないか。
私たちのくらしは便利になっているが、便利は大量消費を前提にしています。化学物質、水道クライシス、インフラが壊れている等危機的です。暗い未来しか想像できないのも心配になります。警鐘を鳴らすのに恐怖をあおっても、恐怖から逃げようとするだけであるから、明るい未来を考えるほうが良いですね。100年の後2214年は幸せな絵が書けますように・・・。
ESD岡山では、未来のメッセージを展示しました。皆様のメッセージをまとめると、平和な社会、自然豊かでごみの少ない社会、心身ともに健康にいきること。それは、絵本で描いた世界と共通のことでした。以上の説明の後、未来へつなぐメッセージ(ピンクの紙)に会場の皆さんに2分間で描く時間が取られました。
今日の内容をもう一度確認し、800年続く話を考え、続いて直にできることを考えました。岡山県は、平均寿命は上位、健康寿命は下位です。これは介護が長い期間必要なことを意味し、予防が必要となります。岡山県では、ごみ処理費用の10倍が介護のお金です。さらに、この10年間で認知症が増えています。病院に462万人。病気には社会的費用がかかります。
この認知症の予防には脳トレをすると良いとの事。運動しながら頭を使うと認知症になりにくいと言われています。絵本を取り入れたらよいと考えているとの説明の後、会場参加者とクイズに伴う体操を行いました。
《説明者》 青山範子(EPOちゅうごく チーフコーディネーター)
シニアのための、絵本の読み聞かせというテーマで「コロンの願い」「森のともだち」の二冊から参加者のニーズを計り、多数決により、「コロンの願い」の読み聞かせがなされました。これは広島の大学生が作ったものであり、広島県では、絵本を活用して環境啓発を行なっていること、絵本を創作することで共同醸成につながることの紹介がありました。
広島県は、絵本や紙芝居を作成し、各学校に配っています。小学校や幼稚園の出前授業で使ったり、環境イベントの導入部分に環境絵本を使用しています。また、紙芝居はイベントでの展示物としても使用しています。活用のポイントは、待っているのではなく、積極的に探すこと、声かけをすること。飽きないように、新しいものも作成され、量も質も高めていっています。
仲間作りも大事です。環境絵本5冊組で作ったもの、環境紙芝居、2050年のシンデレラは、ほうきで掃いて、手ふきをして、足踏みで洗濯する話などの紹介がありました。続けてEPOちゅうごくの紹介が簡単に行われました。
《司会》 内藤はま子(EPOちゅうごく地域実行委員・OPECA理事)
この記事の発信者
EPOちゅうごく 編集部(へんしゅうぶ)
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