日ASEAN友好協力50周年を契機に、日ASEANの協力を強化するため、日本の提案により、2019年以来2度目の日ASEAN間の環境大臣会合となる日ASEAN環境気候変動閣僚級対話を開催しました。
また、環境インフラ海外展開のトップセールスを図り、日本とASEAN諸国の環境分野のビジネス機会を効率的かつ効果的に創出することを目的として、閣僚級対話、環境セミナー及び展示会・ビジネスマッチングを一体的に行う「日ASEAN50周年記念環境ウィーク」を開催しました。
開催結果
(1) 日ASEAN環境気候変動閣僚級対話
2023年8月24日に開催された日ASEAN環境気候変動閣僚級対話において、「日ASEAN気候環境戦略プログラム(SPACE)」を西村大臣より提唱し、ASEAN各国閣僚からの支持と歓迎を受け、発足しました。
SPACEは、気候変動、汚染、生物多様性の損失という3つの世界的危機にASEANと協力して対処していくためのイニシアティブです。2017年に安倍元総理が提唱した「日ASEAN環境協力イニシアティブ」、2021年に岸田総理が提唱した「日ASEAN気候変動アクション・アジェンダ2.0」等、既存の首脳級イニシアティブの下で行ってきた協力関係を、日ASEAN友好協力50周年を契機に更に強化するものです。
SPACEに基づく主要な協力活動は以下のとおり。
SPACEに基づく主要な協力活動は以下のとおり。
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1. 気候変動
PaSTI(コ・イノベーションのための透明性パートナーシップ)、各年透明性報告書(BTR)策定支援、サプライチェーンの気候情報開示、ASEAN気候変動戦略行動計画2025-2030策定、アジア開発銀行(ADB)及び国連工業開発機関(UNIDO)を通じたメタン削減、日ASEANみどり協力プランを通じた排出削減技術の開発等、ITTO拠出金を通じた持続可能な木材利用の推進、パリ協定6条実施パートナーシップを通じた質の高い炭素市場の構築に向けた能力構築、CCSガイドライン策定、技術開発の促進、クリーンシティ・パートナーシップ・プログラム(C2P2)の実施、日ASEAN防災行動計画に基づく防災協力の推進、早期警戒システムの官民連携を通じた導入、脆弱な地域に対する適応プロジェクトの開発、ロス&ダメージに関する能力向上
PaSTI(コ・イノベーションのための透明性パートナーシップ)、各年透明性報告書(BTR)策定支援、サプライチェーンの気候情報開示、ASEAN気候変動戦略行動計画2025-2030策定、アジア開発銀行(ADB)及び国連工業開発機関(UNIDO)を通じたメタン削減、日ASEANみどり協力プランを通じた排出削減技術の開発等、ITTO拠出金を通じた持続可能な木材利用の推進、パリ協定6条実施パートナーシップを通じた質の高い炭素市場の構築に向けた能力構築、CCSガイドライン策定、技術開発の促進、クリーンシティ・パートナーシップ・プログラム(C2P2)の実施、日ASEAN防災行動計画に基づく防災協力の推進、早期警戒システムの官民連携を通じた導入、脆弱な地域に対する適応プロジェクトの開発、ロス&ダメージに関する能力向上
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2.汚染
・ プラスチック汚染への対応
廃棄物管理を含む国家行動計画の策定・実施支援、環境中プラスチックの実態把握、モニタリング能力強化、インベントリ作成、プラスチックの生態系影響評価、ERIAを通じた知見共有及び能力開発・ E-waste及び重要鉱物に関するパートナーシップ
E-wasteの現状調査、E-wasteの処理に関する法制度整備を含む環境整備、重要鉱物の効率的な回収、E-wasteリサイクルに関する能力開発、リサイクルされた重要鉱物の利用促進・ その他の汚染
水質汚染、大気汚染、化学物質管理の推進
・ プラスチック汚染への対応
廃棄物管理を含む国家行動計画の策定・実施支援、環境中プラスチックの実態把握、モニタリング能力強化、インベントリ作成、プラスチックの生態系影響評価、ERIAを通じた知見共有及び能力開発・ E-waste及び重要鉱物に関するパートナーシップ
E-wasteの現状調査、E-wasteの処理に関する法制度整備を含む環境整備、重要鉱物の効率的な回収、E-wasteリサイクルに関する能力開発、リサイクルされた重要鉱物の利用促進・ その他の汚染
水質汚染、大気汚染、化学物質管理の推進
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3. 生物多様性の損失
生物多様性日本基金(JBF)を通じた生物多様性国家戦略及び行動計画(NBSAP)策定支援、能力構築、SATOYAMAイニシアティブ、侵略的外来種対策を含む昆明・モントリオール生物多様性枠組みの実施支援、ビジネスにおける優良事例の共有
(2) 日ASEAN環境協力シンポジウム
これまでの日ASEANにおける環境協力を振り返るとともに、SPACEに基づく協力活動について紹介しました。パネルディスカッションでは、日ASEANにおける環境協力のこれまでの課題と今後の展望について、ASEAN加盟国環境担当省庁(カンボジア王国、シンガポール共和国及びベトナム社会主義共和国)のパネリストを迎え討議しました。登壇者は以下の通りです。
・ 地球環境戦略研究機関(IGES)主任研究員(有野 洋輔氏)
・ 環境省地球環境局総務課気候変動適応室室長補佐(松田英美子氏)
・ 東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)センター長(河村 玲央氏)
・ 生物多様性条約事務局(蔵本洋介氏)
・ カンボジア環境省気候変動局(Mr. Pich Sokhim)
・ シンガポール持続可能性・環境省国際政策課(Mr. Hazri Hassan)
・ ベトナム社会主義共和国天然資源環境省国際協力局長(Mr. Le Ngoc Tuan)
・ 一般社団法人海外環境協力センター(OECC) 理事長(竹本 和彦氏)
・ 環境省地球環境局特別国際交渉官(小川 眞佐子氏)
・ 環境省地球環境局総務課気候変動適応室室長補佐(松田英美子氏)
・ 東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)センター長(河村 玲央氏)
・ 生物多様性条約事務局(蔵本洋介氏)
・ カンボジア環境省気候変動局(Mr. Pich Sokhim)
・ シンガポール持続可能性・環境省国際政策課(Mr. Hazri Hassan)
・ ベトナム社会主義共和国天然資源環境省国際協力局長(Mr. Le Ngoc Tuan)
・ 一般社団法人海外環境協力センター(OECC) 理事長(竹本 和彦氏)
・ 環境省地球環境局特別国際交渉官(小川 眞佐子氏)
(3) セミナー
個別の課題に焦点を当てた以下の9つのセミナーを開催し、ASEAN諸国の官民関係者の参加のもと、課題解決のための技術、各主体の役割や協力について議論を深めました。
・ ASEANでの二国間クレジット制度(JCM)及びパリ協定6条実施の進捗と展望
・ ASEAN地域におけるGHG排出・緩和行動の透明性に係る政策立案と実施(PaSTI、フルオロカーボンのライフサイクルマネジメントに関するイニシアティブ)
・ 脱炭素に向けた国・都市レベルの長期戦略を基に産学官民で進める気候行動
・ ASEANにおける地域脱炭素のための国のアクション
・ シナジーで日・ASEANの気候変動・SDGsアクションを加速する
・ ASEAN地域における海洋プラスチックごみ削減強化のための知見共有と機会(ERIA共催)
・ 上流から下流にかけて:ラオスにおけるプラスチックごみ対策(ERIA共催)
・ アジア水環境改善モデル事業の普及展開
・ メコン諸国の気候変動における女性のリーダーシップ(Oxfam共催)
・ ASEANでの二国間クレジット制度(JCM)及びパリ協定6条実施の進捗と展望
・ ASEAN地域におけるGHG排出・緩和行動の透明性に係る政策立案と実施(PaSTI、フルオロカーボンのライフサイクルマネジメントに関するイニシアティブ)
・ 脱炭素に向けた国・都市レベルの長期戦略を基に産学官民で進める気候行動
・ ASEANにおける地域脱炭素のための国のアクション
・ シナジーで日・ASEANの気候変動・SDGsアクションを加速する
・ ASEAN地域における海洋プラスチックごみ削減強化のための知見共有と機会(ERIA共催)
・ 上流から下流にかけて:ラオスにおけるプラスチックごみ対策(ERIA共催)
・ アジア水環境改善モデル事業の普及展開
・ メコン諸国の気候変動における女性のリーダーシップ(Oxfam共催)
(4) 展示会
ビジネスマッチングを通じて、本邦企業の事業展開を促進するため、日・ラオス両国及び国際機関の15企業・団体が会場でのパネル展示を行い、環境課題の解決に資する技術や活動などを紹介しました。西村大臣によりラオス・ヴォーラチット大臣を展示ブースに案内するとともに、ASEAN各国閣僚等を対象にしたレセプションにおいて日系企業からプレゼンテーションを行い、トップセールスも行いました。
このうち14企業・団体は、引き続き2023年9月3日までJPRSIのウェブサイトにおいてオンライン展示を行っています。
(5) ASEAN+3環境大臣会合
ASEAN諸国及び日中韓によるASEAN+3環境大臣会合が開催され、西村大臣及びERIAからASEAN+3海洋プラスチックごみ協力アクションイニシアティブ等に基づく取組の進捗についてASEAN諸国に共有し、意見交換を行いました。
(6) バイ会談等
西村日本国環境大臣はラオス人民民主主義共和国にてラオス人民民主主義共和国・ヴォーラチット天然資源環境大臣及びインドネシア共和国・シティ環境林業大臣とバイ会談を行うとともに、各国閣僚等と立ち話を行いました。
2023年8月25日、西村日本国大臣はベトナムでカイン ベトナム社会主義共和国天然資源環境大臣と会談しました。気候変動や廃棄物など今後の二国間の環境協力について意見交換を行うとともに、海洋ごみに関する基本合意書(LoI)に署名しました。
また、二国間クレジット制度(JCM)により整備中のバクニン省の廃棄物発電施設を視察しました。
※ プログラム等、日ASEAN50周年記念環境ウィークの詳細についてはこちらを御参照ください。
>> https://jprsi.go.jp/ew2023ase/
連絡先
環境省地球環境局国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官室
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8248
代表:03-3581-3351
直通:03-5521-8248