
生物多様性センターでは、2023年度から自然環境保全基礎調査(緑の国勢調査とも呼ばれます)として全国の昆虫の分布調査を開始しました。
この調査は専門家からの聞き取り調査や文献調査など様々な手法を用いて実施します。いきものログにおいても、2000年以降の全国の昆虫の生息情報(2025年は合計30種)についてweb上で広く情報を求め、全国的な昆虫の分布情報を収集します。
生物調査の詳細
自然環境保全基礎調査は、我が国における自然環境の現況を把握し、自然環境保全を推進する基礎資料を整備するため、環境省が1973年より実施しているものです。
このうち昆虫類を対象とした全国的な生息分布調査は、1978年の第2回基礎調査より実施されています。
近年、昆虫類では絶滅危惧種が増加し、里地環境ではチョウ類等の減少が報告されるなど、昆虫類の生息環境の悪化が懸念されています。一方で、身近な自然に生息する普通種も含めた昆虫類が注目されており、これらの昆虫の分布や生息状況等の基礎情報を把握することは、環境保全を推進するために重要です。
この調査では、我が国の昆虫類を対象に生息分布情報を集め、近年の昆虫類の分布状況を把握し、過去の結果との比較等により、昆虫類の現状やとりまく課題等を明らかにすることを目的としています。
調査期間
2025年6月17日(火)~2025年11月30日(日)
活動地域
全国
参加方法
いきものログにユーザ登録していただくことで、どなたでも参加することができます。
●パソコンからの操作の場合
1.【ユーザ登録をしよう】 いきものログトップページの新規登録からユーザ登録をします。
2.【調査に参加しよう】 登録してログインしたらトップページにある「調査に参加」を押して、環境省実施市民参加型調査から「緑の国勢調査!みんなで虫らべ2025」の表示をクリックします。
3.【報告しよう】 調査の詳細ページから、各種の調査報告を行います。調査対象となる30種の昆虫を探して、見つけたら写真を撮って報告してください。過去の観察記録や写真を報告することもできます(2000年以降の生息情報を主な収集対象としています)。
●スマートフォン向けアプリからの操作の場合
1.【アプリをインストールしよう】 https://ikilog.biodic.go.jp/Apw/へアクセスしてアプリをインストールします。
2.【ユーザ登録をしよう】 いきものログのアプリを起動して新規登録からユーザ登録をします。(※15才以下の方は保護者の同意が必要です。)
3.【調査に参加しよう】 登録してログインしたらトップページにある「調査に参加する」をタップして、「環境省実施市民参加型調査」から「緑の国勢調査!みんなで虫らべ2025」をタップ後、調査詳細ページで「参加する」をタップします。
4.【報告しよう】 トップページから「報告する」をタップします。「報告する調査を選ぶ」欄の「緑の国勢調査!みんなで虫らべ2025」を選択して、各種の調査報告を行います。調査対象となる30種の昆虫を探して、見つけたら写真を撮って報告してください。過去の観察記録や写真を報告することもできます(2000年以降の生息情報を主な収集対象としています)。
報告方法
・調査対象種は30種です。 過去の観察記録や写真も受け付けます。卵、幼虫やさなぎ、まゆ、死がい、抜け殻の情報でも大丈夫です。セミ、キリギリスなど鳴声でわかる対象種は写真がない鳴声の確認でも受け付けます。各種の特徴と、見分け方についてまとめていますので、ご参照ください。
・報告内容:種名、確認年、確認場所、緯度経度(10進法(地図上から選択できます)で記載、緯度経度が不明な場合は1㎞メッシュ番号、住所のいずれか)をご報告ください。
・根拠情報:生息情報の根拠として、写真(GPSによる位置情報付きのものが望ましい)での投稿をお願いします。写真は、対象種とよく似た別の種の昆虫と区別するのに大切な情報となります。
・2000年以降の生息情報を主な収集対象としていますが、それ以前の観察記録や写真を報告することもできます。
・対象種であるかどうか見分けることが難しいときは、種名調べをお手伝いします(2025年度は5/1~10/31まで実施中)。写真と見つけた場所などの情報を、「種名調べ支援(https://ikilog.biodic.go.jp/IdentifyRequest/)」ページよりお問い合わせください。
・得られた情報は、他の調査結果で得られた情報と合わせ、最終的に分布図等の形で公表する予定です。また、GBIF(地球規模生物多様性情報機構)といったオープンデータに登録する場合もあります。
チラシ 緑の国勢調査!みんなで虫らべ2025 対象種一覧(https://www.biodic.go.jp/event/2025/mushirabe_2025.pdf)