【環境トピック】第51回ガンカモ類の生息調査(全国ガンカモ一斉調査)結果について(速報) 中国環境パートナーシップオフィス(EPOちゅうごく)

【環境トピック】第51回ガンカモ類の生息調査(全国ガンカモ一斉調査)結果について(速報)

ガンカモ類の生息調査(「全国ガンカモ一斉調査」)は、ガンカモ類の冬期生息状況の把握を目的として、昭和45(1970)年から毎年1月、各都道府県の協力を得て実施しています。
令和2(2020)年1月12日を中心に実施された第51回目の調査では、前回とほぼ同数の全国約9,000地点において、ボランティアなど約3,600人の協力を得て調査を行いました。その結果を暫定値としてとりまとめたところ、全国で、ハクチョウ類約6万5,100羽(4種)、ガン類約30万8,000羽(7種)、カモ類約164万900羽(30種)が観察されました。10年前の観察数と比べ、ハクチョウ類は約4.4%減少、ガン類は約78%増加、カモ類は約5%減少し、総数では、約2.3%の増加となりました。

1.第51回調査の概要

・目的:我が国におけるガンカモ類の冬期生息状況の把握
・調査日:令和2(2020)年1月12日(日)(予備日:1月5日~19日)
・調査地:ガンカモ類の生息地となっている全国約9,000地点の湖沼等(ハクチョウ類及びガン類については、原則として全ての生息地を対象とし、カモ類については、可能な限り多くの生息地を対象とした)
・調査方法:上記の調査期間の中で定められた調査日に、各都道府県において各調査地点に調査員を配置し、双眼鏡等を使用した目視により、ガンカモ類の個体数を種ごとにカウント
・協力者数:約3,600人
・集計:各都道府県の調査結果を環境省において集計

2.第51回調査の結果概要

全国約6,600地点でガンカモ類が観察され、そのうちコハクチョウなどのハクチョウ類は約570地点、マガンなどのガン類は約150地点、マガモなどのカモ類は約6,500地点で観察されました。全国における観察数は、ハクチョウ類約6万5,100羽(4種)、ガン類約30万8,000羽(7種)、カモ類約164万900羽(30種)であり、これらの総数は約201万4,100羽でした(資料1)。

(1) ハクチョウ類について

ハクチョウ類の観察数約6万5,100羽を10年前(平成22(2010)年)と比較すると、約4.4%(約2,900羽)減少しました。過去20年間の調査結果の推移を見ると、平成13(2001)年の約5万300羽から平成18(2006)年には約8万1,500羽まで増加し、その後平成24(2012)年には約5万8,600羽まで減少したものの、以降は概ね7万羽前後を推移しています(資料2図1)。都道府県別に見ると、新潟県が約1万6,200羽、山形県で約1万600羽、宮城県で約9,500羽と観察数が多く、この3県で、全国の観察数の約56%を占めています(資料2表1)。

(2) ガン類について

ガン類の観察数約30万8,000羽を10年前(平成22(2010)年)と比較すると、約78%(約13万4,700羽)増加しました。過去20年間の調査結果の推移を見ると、全体として増加傾向が見られます(資料2図2)。これはガン類の観察数全体の約93%を占めるマガンの増加傾向が反映されたものです。マガンは、宮城県において全国の約94%を占める約26 万8,700羽が観察されています。また、ハクガンについては、観察数は952羽で、前年度の36羽から大幅に増加しましたが、秋田県における新規調査地点の設置に伴って観察数が増加したと考えられます。一方で、特定外来生物に指定され、平成27(2015)年に国内根絶の報告があったカナダガンは、いずれの地域でも確認されませんでした。

(3) カモ類について

カモ類の観察数約164万900羽を10年前(平成22(2010)年)と比較すると、約5%(約8万6,400羽)減少しました。過去20年間の調査結果の推移を見ると、平成20(2008)年から一旦減少傾向が見られ、平成25(2013)年は150万羽を下回る観察数となりましたが、ここ数年は160万羽程度を維持しています(資料2図3)。
また、観察数が10万羽を超えた県は、茨城県(約14万1,200羽)、千葉県(約10万4,900羽)でした(資料1)。カモ類で観察数の多い上位6種の動向を前年と比較すると、マガモが約6%、スズガモが約29%減少した一方、カルガモが約3.7%、コガモが約14%、オナガガモが約32%、ヒドリガモが約3%増加となりました(資料2表2及び図4)。
なお、新潟県ではコスズガモ(任意報告対象種)が1羽確認されました。

(4) 飼養品種(任意報告項目)について

調査中に観察された飼養品種については、アヒルが福島県・愛知県で計4羽、アイガモが千葉県・長野県・京都府で計32羽、バリケンが神奈川県で1羽の計3種が報告されました。

3.その他

・今回の集計結果は暫定値であり、今後実施予定のデータ精査(専門家によるチェックなど)の結果を踏まえて12月頃を目途に確定値をとりまとめる予定です。本結果を利用される場合には、その点を御留意願います。

・第51回ガンカモ類の生息調査(令和2(2020)年1月調査実施)の暫定値は、以下のウェブサイトから御覧いただけます。

・平成29(2017)年度に作成した「ガンカモ類の生息調査の対象種識別ガイド」も以下のウェブサイトから御覧いただけます。

・50年間(第1回調査から第50回調査)の結果に基づいた解析を実施した結果、東北地方を中心とした平成20(2008)年前後の給餌縮小に伴い、ハクチョウ類の分布が東北地方から北陸・関東地方にかけて分散している可能性が示唆されました。また、秋田県におけるヒシクイの個体数増加は、1月の平均気温の上昇が影響している可能性が示唆されました。解析結果の詳細は以下のウェブサイトで公開されている「第50回ガンカモ類の生息調査報告書」を御参照ください。

<環境省生物多様性センター ガンカモ類の生息調査 調査成果物>
http://www.biodic.go.jp/gankamo/gankamo_top.html

【添付資料】
資料1 [PDF 81 KB]
資料2 [PDF 199 KB]

【連絡先】
環境省自然環境局自然環境計画課生物多様性センター
直通 0555-72-6033

【詳細・リンク】
http://www.env.go.jp/press/107995.html

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