【環境トピック】ネオニコチノイド系農薬の生態系への甚大な影響を裏づける世界的な総合評価書(WIA)更新版、日本語版発表!(アクト・ビヨンド・トラスト) 中国環境パートナーシップオフィス(EPOちゅうごく)

【環境トピック】ネオニコチノイド系農薬の生態系への甚大な影響を裏づける世界的な総合評価書(WIA)更新版、日本語版発表!(アクト・ビヨンド・トラスト)

abtの助成先であるネオニコチノイド研究会は、国際自然保護連合(IUCN)に助言する浸透性殺虫剤タスクフォース(TFSP)が取りまとめた、『浸透性殺虫剤に関する世界的な総合評価書(WIA)更新版』の日本語版を10月31日に発表しました。

近年、昆虫、鳥などの個体数および種の減少に関する調査結果が相次いで報道(注1)されておりますが、その要因の一つがネオニコチノイド系農薬であることが明らかになっています。
この報告書は、2014年以降に発表された500余りの研究を吟味し統合した3つの論文、第1部「新規の分子、代謝、動態、および輸送」、第2部「生物と生態系への影響」、第3部「浸透性殺虫剤の代替手段」から構成されており、主な知見として、表層水、土壌をはじめとする広範な環境汚染、毒性の新たな根拠、ハチなどの授粉者に対する高い毒性、水生無脊椎動物種に及ぼす致死的影響、有益種や陸生哺乳類への広範かつ有害な亜致死性の影響などが収められています。

また、農薬に替わる多くの統合的害虫防除策として、生態学的回廊、輪作、害虫抵抗性品種の導入、生物学的防除の活用(天敵、捕食寄生者など)、その他の手段(ワナ、天然由来の殺虫剤など)などを紹介しているほか、経済的リスクから農業生産者を守る、イタリアの「共済型」保険モデルについても具体的に報告されています。
ここには、日本における無農薬・減農薬栽培への転換、拡大に向けて様々なヒントが提示されています。

「総じて、ネオニコを用いた地球規模の実験は、害虫防除の明らかな失敗例である」と語るTFSP副委員長のジャン・マルク・ボンマタン氏は、今後も続くネオニコの使用を危惧し、次のようにコメントしています。「これらの農薬の使用は環境面で持続可能な農業の実践に逆行する。農家に何ら利益をもたらさず、土壌の質を低下させ、生物多様性を損ない、水質を汚染する。もはやこの破滅への道を歩み続ける理由はない」

ネオニコが生態系に与える甚大な影響とその代替策を網羅した本評価書をご一読いただき、ぜひご活用いただきますよう何卒よろしくお願いいたします。

『浸透性殺虫剤に関する世界的な統合評価書(WIA)更新版』

▼表紙・目次
https://www.actbeyondtrust.org/wp-content/uploads/2019/11/WIA2JP_index.pdf
▼第1部「新規の分子、代謝、動態、および輸送」
https://www.actbeyondtrust.org/wp-content/uploads/2019/11/WIA2JP_1.pdf
▼第2部「生物と生態系への影響」
https://www.actbeyondtrust.org/wp-content/uploads/2019/11/WIA2JP_2.pdf
▼第3部「浸透性殺虫剤の代替手段」
https://www.actbeyondtrust.org/wp-content/uploads/2019/11/WIA2JP_3.pdf

▼全体版をダウンロード
https://www.actbeyondtrust.org/wp-content/uploads/2019/11/WIA2JP.pdf

本評価書の要旨は、下記「浸透性殺虫剤に関する世界的な統合評価書(WIA)更新版 日本語版要旨」を参照ください。
https://www.actbeyondtrust.org/wp-content/uploads/2019/11/WIA2_summary.pdf

▼本件に関するプレスリリース
https://www.actbeyondtrust.org/wp-content/uploads/2019/11/WIA2_press-release.pdf

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◆本件に関する詳細な情報、インタビュー申込みは下記にお問い合わせください:
ネオニコチノイド研究会 平久美子(浸透性殺虫剤タスクフォース公衆衛生グループ座長)
tfsp.phwg@gmail.com
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(注1)
▼ネオニコが渡り鳥に大きな影響 個体数減少の一因(有機農業ニュースクリップ/2019.9.16)
http://organic-newsclip.info/log/2019/19091009-1.html
▼環境レベルのネオニコがトンボ類の減少に中心的な役割、オランダの研究(有機農業ニュースクリップ/2019.7.23)
http://organic-newsclip.info/log/2019/19070989-1.html
▼昆虫種の「壊滅的崩壊」、地球規模で進行中 研究(AFP/2019.2.12)
http://www.afpbb.com/articles/-/3210763

【本件に関する詳細な情報、インタビュー申込みは下記にお問い合わせください】
ネオニコチノイド研究会 平久美子
(浸透性殺虫剤タスクフォース公衆衛生グループ座長)
tfsp.phwg@gmail.com

【リリース掲載】
一般社団法人アクト・ビヨンド・トラスト
〒150-0044 東京都渋谷区円山町5-5 Navi渋谷Ⅴ 3F
http://www.actbeyondtrust.org/

 

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